ロラ

ハル「あれ、ロラ？」
ロラ「ん。」
ハル「珍しいね。第8支部で会うなんて。」
ロラ「そうね。」
ハル「・・・・・・。」
ロラ「・・・・・・。」
ハル「…えっと、もしかしてエーリカさんに用事？」
ロラ「そう。エーリカ姉に頼まれたから。昔の私物を持ってきてほしいって。でもタイミングが悪かったみたい。エーリカ姉にあったら、また来るって伝えておいて。」
ハル「どうせならボクがエーリカさんに渡しておくけど？」
ロラ「いい。これは私が直接渡すから。エーリカ姉にそう頼まれてる。」
ハル「そっか。それならいいけど。ところで、その私物って何？」
ロラ「言えない。知らないほうが身のためよ。」
ハル「そ、そうなんだ。じゃあ聞かないでおくよ…。」
ロラ「それがいい。」
ハル「・・・・・・。」
ロラ「・・・・・・。」
ハル「…えっと、ロラはエーリカさんを尊敬してるんだよね？」
ロラ「そうね。尊敬もしてるし、何より私はエーリカ姉にとって『妹』だから。」
ハル「じゃあさ、ロラはエーリカさんと一緒にピリオドになろうとは思わなかったの？」
ロラ「思わない。ロラはディセンバーのロラ。ディセンバーは家族で、私の唯一の居場所だから。それにピリオドは信用できない。肝心な時にピリオドはいつも助けてくれない…」
ハル「そ、そんなことないよ！ピリオドは弱い人を助けるために一生懸命…」
ロラ「…そんな風に、前は思ってた。」
ハル「え？」
ロラ「ピリオドにはあなたみたいな人もいるってわかった。だから、以前ほど敵対心はない。あなたはまだ頼りないけど。」
ハル「うぅ…。」
ロラ「だから早く一人前になって、エーリカ姉を支えてあげて。ピリオドじゃない私にはできないことだから。」
ハル「ロラ…。」
ロラ「そしてアーク・エンドのトップになって、エーリカ姉を引退させてあげて。そうすればエーリカ姉は心置きなくディセンバーに帰って来られる。」
ハル「もしかして、最初からそれが狙いなんじゃ…」
ロラ「・・・・・・。」
ハル「こういう時の無言はズルいっ！」