メープル

メープル「あの、貴方……。金髪の男性をこの辺りで見かけませんでしたか？」
ちょこ「見てない。ちょこもきんぱつ探している。」
メープル「そうですか……ここではないのですね……。
うふふ……愛しのあの方は今どこにいらっしゃるのかしら。」
ギギ……ギ……ッ
メープル「まぁ、そっちにいらっしゃるのね。うふふ……いい子……。」
ちょこ「にんぎょう、かってに動いてる。」
メープル「このお人形はね、とってもいい子なの。愛しの方がどこにいるか教えてくれるんですの。」
ちょこ「？　ふしぎ、どうして？」
メープル「このお人形には愛しいあの方の髪の毛が入っていますの。」
ちょこ「うにゅ……。」
メープル「本で読みましたわ、愛する人の髪の毛を入れた人形を鉄の杭で打ち付ける……
そうすると愛の力が二人を結びつけると……。」
ギ……ッ。
ちょこ「う、うにゅ……。」
メープル「もし貴方にも大切な方がいるのなら、自分の髪の毛をさし上げるといいですわ……。
女性の髪には不思議な力が宿っていると聞きますわ。
決して離れていかないよう……きつく、きつく縛り上げる力が……。」
ちょこ「……。」
ハル「ちょこーーー！どこにいるのーーー？」
メープル「うふふ……。私はコレで失礼しますね……。それでは……。」

ハル「もー、ちょこったらどこ行ってたのさ？探したんだよ？」
ちょこ「………ハル。」
ハル「なに？」
ちょこ「ちょこの髪の毛、いる？」
ハル「え？髪の毛？いらないよ。
ブチィ！！
ハル「いったあああああああ！！　なんで髪の毛むしるのさ！！」
ちょこ「うるさい。」