セルベリア

ハル「ピリオド本部なんて初めてきたなぁ……。」
セルベリア「（……あれはたしかジレッドが可愛がってた弟分の……ハルっていうんだっけ。）
　くすくす……。少し遊んでみようかな……。
　こんにちは、キミはハルくんだね？」
ハル「えっ？こ、こんにちは！あの、なんでボクの名前を知ってるんでしょうか……？」
セルベリア「私はセルベリア。君のことはジレッドからよく聞いてるよ。可愛い弟分だって言ってたよ。」
ハル「ジレッド兄さんを知っているんですか？」
セルベリア「私は昔エーリカとジレッドと同じチームにいたからね。苦楽を共にしてきた同期ってやつだよ。」
ハル「エーリカさんとジレッド兄さんとチームだったんですか？」
セルベリア「くすくす……。昔の二人の話とかは興味あるかな……？」
ハル「昔のエーリカさんとジレッド兄さんかぁ……やっぱり昔から二人とも今みたいな感じだったんですか？」
セルベルア「今みたいな……と言うのはどんな感じなのかな？」
ハル「えっと。エーリカさんは厳しいけど、ボク相手なんかでもしっかり訓練してくれて頼りになります！」
セルベリア「そっか……ジレッドはどうかな？」
ハル「ジレッド兄さんはボクの憧れです！すごく頼りになるし優しくてかっこいいし……！」
セルベリア「くすくす……。二人とも昔とは大違いだね。」
ハル「大違い……？」
セルベリア「昔のエーリカは子供みたいな小さいピリオドに負けてたし、そのピリオドに怒られて震え上がっていたよ。」
ハル「えぇ……？エーリカさんが子供に怒られる……？」
セルベリア「くすくす……ジレッドもね。昔は『戦場の色情魔』ってあだ名で呼ばれててね。」
ハル「しき……どういう意味ですか？」
セルベリア「女の人が大好きで手当たり次第に声をかけてしまう男の人のことだね。」
ハル「ジレッド兄さん、たしかにいつもモテモテだったけど……。」
セルベリア「壁を破りながら私を押し倒したこともあったよ。」
ハル「壁を壊しながら押し倒すって……ジレッド兄さんが？」
セルベリア「くすくす。……そうだよ？」
ハル「あははっ！またまたぁ。セルベリアさんて嘘が下手ですね！」
セルベリア「くすくす……どうしてそう思うのかな？」
ハル「だって、ジレッド兄さんの噂ならボクたくさん聞きましたよ！昔っからすごく優秀なピリオドだったって！
　エーリカさんも昔は『朱鬼』って言われるくらい強い人だったってカンパネルラさんも言ってましたし。
　そんな子供みたいなピリオドの人に負けるなんて話、ボク騙されませんよ！」
セルベリア「ジレッドが可愛がっているキミでちょっといたずらをしようと思ってたけど、バレちゃうとはね……。」
ハル「あははっ。でもエーリカさんが怒られて震え上がるとか、ジレッド兄さんが女の人が大好きとか
　聞いててちょっと面白かったです！」
セルベリア「下手な嘘でも楽しんでもらえたならなによりだよ。」
ハル「面白い話ありがとうございました！ボク、用があるので行きますね！」
セルベリア「うん、気をつけてね。
　………………。
　くすくす……全部本当の話だって知ったら、あの子どんな顔をするんだろうね。」