ネロ

ハル「ネロさん、ボクたちの仲間になってください！」
ネロ「失せな、人間。お前じゃ退屈だ」
ハル「ええっ、そんな･･････」
ネロ「それとも、俺を飽きさせないくらい殺り合えるか？」
ハル「殺り･･････え？」
ネロ「･･････そうだな、ちょうどいい。人間相手なら、容赦しなくて済みそうだ。」
ネロ「どうせお前ら人間は、俺たち獣人を毛玉程度にしか思ってないんだろ？」
ネロ「俺たちの恐ろしさをじっくり教えてやるよ。」
ハル「そ、そんなこと思ってません！」
ネロ「どうだか。俺は獣人以外は信用しない。」
ハル「ボ、ボクは･･････」
ガジェル「ハルを悪く言うんじゃねえ！！」
ネロ「あ？」
ガジェル「いくらネロさんでも、俺の仲間を悪く言ったら承知しねえぞ！」
ハル「ガジェル！？」
ネロ「なんだ、お前･･････？」
ガジェル「そりゃあハルはサファイアさんの魅力もわからないボンクラだけど･･････」
ガジェル「獣人だからって差別するような、そんな器の小さいヤツじゃねえ！」
ガジェル「それ以上言うなら･･････オレが相手になるぜ！！」
ハル「ガジェル･･････」
ネロ「･･･お前、ガジェルって言ったな？」
ガジェル「ああ！それがどうした！」
ネロ「お前にとって、この人間はなんなんだ？」
ガジェル「決まってるだろ！一緒に笑い合って一緒に泣き合える、そんな大事な仲間だ！」
ネロ「ならお前は背中を預けられるのか？こんな弱っちい人間なんかに。」
ガジェル「当たり前だ！背中を預けられないようなヤツは仲間じゃねえ！」
ネロ「背中を預けられる仲間、か･･････」
ネロ「俺もいつか、そんなやつに会ってみたいもんだな･･････」
ネロ「･･･いいぜ、ついて行ってやる」
ハル「いいんですか！？」
ネロ「俺は獣人の言うことは信用してるんだ。」
ネロ「その獣人が仲間だっていうお前のことを、もっとこの目で見てみたくなった。それだけだ。」
ハル「あ、ありがとうございます！！」
ネロ「けどお前が少しでも仲間にふさわしくないと思ったら、その時は背後から容赦なく氷漬けにしてやる。」
ネロ「それでもいいな？」
ハル「はい！約束します！！」