アフェロラ

ハル「うーん……。」
アフェロラ「キミ、何を悩んでるんだ？良かったらお姉さんに話してみないか？」
ハル「あ、いえ。そんな大したことじゃないんです。晩御飯何作ろうかなぁって考えてただけで……。」
アフェロラ「そうか、君は自分で晩御飯を作るのか。親孝行な子だね。」
ハル「親孝行というか……親はいないんですけどね。あはは……。」
アフェロラ「なん……だと……？なら君は一人で暮らしているのか？」
ハル「いえ、ちょこっていう女の子と一緒に暮らしています。」
アフェロラ「つまり……君はその歳で一人の女の子を養っているのか！？」
ハル「ええっと……そういうことになるのかな？」
アフェロラ「君、名前は？」
ハル「ボクはハルです。ええっとあなたは……？」
アフェロラ「お姉さんだ。」
ハル「はい？」
アフェロラ「今日からあたしはハル君のお姉さんだ。いいね？」
ハル「ええええええ！？な、何言ってるんですか急に！！」
アフェロラ「こんな子供が親もなく、一人の女の子と手を取り合って生きている……。
それは見過ごすことはできない！これはきっと運命だ！
このような境遇の子供に出会うなんて……神はあたしの「お姉さん力」を試しているのか……。」
ハル「おねえさん……ちから……？」
アフェロラ「さぁ、早速ハル君の家に帰ろう。新しい妹にもちゃんと挨拶しなくちゃいけないな。」
ハル「いやいやいや！！帰ろうとか妹とかって何を言ってるんですか！？」
アフェロラ「なに、恥ずかしいのは最初だけだ。一緒に暮らしていればそんな気持ちも無くなるさ。」
ハル「一緒に暮らす！？あなたが何で一緒に暮らすんですか！？」
アフェロラ「あなたじゃない、お姉さんだ。あたしが責任を持って君とちょこ君を養っていく！」
ハル「いやいやいや！！そんなの必要ないですよ！付いて来ないでください！！」
アフェロラ「あたしの作るごはんは美味しいぞ？毎日好きなものを作ってやるぞ？」
ハル「いりません！！」
アフェロラ「お風呂も一緒に入ってやろう、三人で仲良く入るんだ。」
ハル「ちょこに殺されます！！」
アフェロラ「寝る前は歯をちゃんと磨くんだぞ？あたしがちゃんと磨いてあげよう。」
ハル「自分で磨けますよ！」
アフェロラ「寝るときは三人で川の字に寝るんだ。子守唄もうたって寝かしつけてあげるからな？」
ハル「一人で寝れますしベッドに入りきりません！！」
アフェロラ「粗相をして夜泣きしても大丈夫だ。おしめもきっちり変えてあげられる。」
ハル「なんかだんだん赤ちゃんになってないですかボク！？」